AI Wars: The Awakening
Nexus Information Systems, 2000

20世紀におけるバーチャル・リアリティ技術の大躍進。しかしそれはまだ、ほんの始まりに過ぎなかった。新たな千年紀を迎えた人類はそれにふさわしく、劇的に進歩したコンピュータ・ネットワークを手に入れる。西暦2050年、マサチューセッツ工科大学で産み出された神経連結システムは、ついに人間とコンピュータとの完全な融合を果たし、文字通りの「電脳世界」を築き上げるに至った。どことなく素朴なハードウェア的幾何学模様で彩られる、DOOM系3Dシューティングの変わり種。


カタカナ早見表 フロアの連結部分に整然と並べられた片仮名群。二進数的な秩序ある無機質感を演出する腹づもりだろう。フォントの造型も良くありがちなテクノ系。
ハリ、或いはハソ 反重力推進エネルギー生成装置、ハリ。プレイヤーの肉体はふわりと宙に浮く。例によって意味を為さない記号として処理される我らがカタカナ。
ルービックキューブ チュートリアルで楽しく学ぶストイックなAI Warsのめくるめく電脳世界。南国の稀少昆虫のような色彩に軽い目眩を感じるプレイヤーのボディスーツ。
五択問題 カタカナ五重奏。もはや定番化しつつあるこうした演出手法を繰り返し使い続ける点に、ガイジンの単純で大味な精神構造を窺い知ることも可能だ。
参考画像 プリント基盤の床面を、多足昆虫に見立てたメモリ・チップが這い回る。ありそうでなかった光景。茫洋とした奥行き感が”コンピュータの味わい”だ。

人知れず咲く路傍のヒナゲシの花。あくまでさりげなく、しかし確実にカタカナが散りばめられた渋いタイトル。うっかりしているとカタカナの文字列はおろか、ゲームの存在自体すら見過ごしてしまいそうな儚さをそこに感じた。敵を熱線で麻痺させてから、ウィルスを放射し機能停止に追い込むなど、世界観に準拠したフューチャーを必死に盛りこもうとする頑張りは評価したい。

ユーザーを混乱に陥れる個性的かつ難解なゲームシステム、レベルクリアに至る行程の煩雑さ、鬼気迫る難易度。まさしくアクション・ストラテジーと呼ぶに相応しい、確かな手応えを感じさせる作品だが、あまりに敷居が高くデモ版の調査をするのが精一杯、製品版については未だ検閲途上である。近未来におけるテクノ系カタカナフォントの繁用を確認し、ひとまずのご報告とさせて頂く。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Nexus Information Systems (開発元)
連盟会館 (フランシスコ・ザ・ビエル)
Massachusetts Institute of Technology (アメリカの大学で有名なところ)
!Binary Digit (情報提供に感謝)


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