Blade Runner
Westwood Studios, 1998

監督は”エイリアン”のリドリー・スコット、ハリソン・フォードが主演を務め、1982年に公開されたカルト的な人気の根強いSF映画”Blade Runner”のゲーム化タイトル。REVENをも越える美麗なグラフィックが印象的な、リアルタイムアクションアドベンチャー。興行的には芳しくなかったようだが、原作は近未来社会をあまり馴染みのない、日本的なイメージを織り交ぜることにより演出しようとした戦犯級ムービーであり、現在に至るまでその影響を及ぼし続ける「悪しき風潮の源流」でもある。


文法破壊・文節ぶった切り 西暦2019年のロサンゼルス。原作にも登場する狂った街の風景。ゲームで確認できないネオンサインの全体像も調査の末明らかになった(後述)。
まこと BIO HAZARD 時限爆弾の仕掛けられたこの建物内から脱出するというアクションが盛り込まれているのだが、全ての緊張感はこの三文字で完全に失われる。
ゲイシャ・モンスター 高層ビルの外壁に据えられた大型スクリーンにゲイシャ登場。その手に錠剤をつまんだ製薬企業のCM。原作に登場する同様のシーンを完全再現。
コメントはPO4月号の原稿流用です(すみません) チャイナタウンで太っちょのコックに話し掛けると、青い服の店員が「マッコーイ、いらずら するな」と見当外れの日本語で主人公をあしらってくれる。
柚子の大馬鹿18年 海外のゲーム誌にプレビューとして掲載されていた同一場面のスクリーンショットでは、更に「柚子あん」となっていた。やや正気を取り戻す製品版。
モ 白菜 街燈の冷たい光に照らされて、雨に降られるまま佇むマッコイ。奥手には妖しい紫の白菜ネオン。白菜についてはShadow Worriorも要チェックだ。

原作はSF映画史に残る不朽の名作として語り継がれているだけに、作品中のミスも、ともすれば巧みな演出の一つとして見過ごされ勝ちであった。しかし、日本的なイメージを用いることで異世界としての近未来を印象づけ、観客に”期待と不安の入り混じったエキゾチズム”を呼び起こす手法を生み出した、悪質極まりないタイトルである。”知恵の林檎”と言い換えることも可能だろう。

安直な分類・命名は避けるべきかも知れないが、”ブレードランナー的世界観”とでも言うべきその表現手法は、映画、ゲーム、小説などあらゆるジャンルに”悪影響”を及ぼし続けている。出来の如何に関わらず、明らかな過ちを黙認・看過することが許されるべきではない。(基礎の充実)の上に、(お手持ち)の鳥口、(おいしい)料理・・・これがあのネオンサインの全てだ。

ゲームとしては設定や登場人物に関して異なる点も多いが、原作の持つ独特の雰囲気を損なうことなく、忠実にその味わいを再現することに成功している。背景が単なる静止画にとどまらず、街の活気や生活の匂い、暗く澱んだ退廃的未来都市の生々しい息づかいまで伝える様は圧巻だ。蛇足ながら、ここで使われる「原作」とは映画”Blade Runner”を指しており、フィリップ・K・ディック 「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を包含するものではないことを付け加えておく。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Westwood Studios (開発元)
Blade Runner Collection (お勧め情報サイト・日本語)
Blade Runner Picture Archive (映画のスナップを掲載)
Blade Runner On-Line Magazine (公式ファンサイト)


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