Final Reality
VNU European Labs / Remedy Entertainment, 1998

完成度の高い美麗なグラフィックと、バラエティに富んだ内容構成が多くのユーザに支持され、ひとつの「時代」を築き上げたベンチマークプログラム。伝説的なメガデモ製作チーム、Future Crewが1993年に発表したSecond Realityをベースに、同チームのメンバーが興したソフト会社による参考作品として、Assembly'97において初めて公開されたもの。当時は掲示板上でマシンの性能を自慢する際に、この作品の実行結果がしばしば用いられた。芸者的な視点から両者の比較を試みる。


Final reality / 1 力強いBGMとともに、近未来の高層ビル群をゆったりと抜けて行く一機の宇宙船。”City”と題された、デモの終盤を飾るお馴染みのシーンである。
Final Reality / 2 そこに何の脈絡があるというのだろうか。ビルの壁面に突如現われたゲイシャ・モンスター看板には、明らかにBlade Runnerからの影響が認められる。
Second reality / 1 五年の歳月を遡り、Second Realityに目を転じよう。テクスチャーなどもちろん貼られておらず、フラットシェーディングのみのシンプルな画面構成だ。
Second reality / 2 ここに芸者が存在すべき理由は、何もない。製作者の熱き魂の鼓動を感じるメガデモである。音源こそ違うが、BGMはFinal Realityのそれと同じだ。

Second Realityから約五年の歳月を経て、ハード性能のベースアップに伴う製作技術や表現能力の向上に、並々ならぬ進展が認められるのは確かなことだろう。しかしこの比較からは、スキル向上とは裏腹な思考の停滞ばかりが感じられてならない。近未来→夜の曇り空→高層ビル→ゲイシャ、という定型処理的な近未来の捏造を、ガイジンさんは果たしていつまで続けるつもりなのか?

「おい、ボブ!ついにテクスチャーが貼れるようになったぞ!」 「すごいぜ、ジョニー!何を貼ろうか?」 「ゲイシャさ!ゲイシャを貼るのさ!」 Final Realityはゲイシャという表現に”逃げた”。しかしSecond Realityはそれをやらなかった。「当時は技術的に未発達であり、単にやれなかっただけではないか?」という考え、それは西洋文化に毒された卑怯者の修正主義的発想である。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

VNU European Labs (リリース元)
Remedy Entertainment (開発元・Future Crewのメンバー多数在籍)
Assembly Organizing (フィンランドで行われるメガデモの祭典)
MEGADEMO mod otaku (メガデモ情報サイト・お勧め)
2ndreal.zip (Second Realityのダウンロード)


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