The First Samurai
Image Works / Vivid Image, 1992

師弟愛を主軸としたストーリーに、サムライの生き様や妖術使いとの熱い友情、浮世絵の芸術的側面と安っぽいダンスミュージック、虫やくらげ、はっかねずみ、更には時間旅行の概念までも贅沢に絡めた往年の怪作。91年にAmiga、AtariST、C64をプラットフォームとして発表されるや忽ち大評判となり、後にリメイク版がスーパーファミコンで登場すると、日本国内でも一部マニアの支持を集めた横スクロール・サムライ・アクション。ここでは92年のDOS移植版を用い、その原点を探る。


オープンニング@ 向き合うふたりのシルエット。障子の向こう側にちょんまげと脇差の輪郭がはっきりと見て取れる。中途半端な血染めの日本刀がたまらなく切ない。
日本、西暦1730年 どうして上半身すっ裸なのか、誰も分からない。悪霊に襲われ師匠を失った弟子、若いサムライの怒りと悲しみが、思わず上着を脱がせてしまうのか。
私はカンヒ ゲーム中、特にそれとは明示されないが、設定によるとここは西暦1999年の日本、ということになるらしい。私はカンヒ。ネオンサインが、光っている。
オープニングA 障子が開け放たれると、そこには瞑想に耽るサムライの姿があった。筋肉をぴくぴくさせんばかりの裸男が弟子、左の痩身男性がお師匠さんだろう。
食い物だ! サムライ、あまりの空腹に耐えかね下水道に落ちているハンバーガーにまっしぐら。好き嫌いせずたくさん食べないと、強いサムライにはなれないぞ!
オープニングB 冒頭、長々と続くストーリー説明。何度目のプレイであろうとスキップ不可である。俺たちの浮世絵紙芝居を見ろ!ガイジンさんの叫び声が聞こえる。
浮世絵とサムライ 未来へ未来へと逃げていく悪霊を追いかけ、サムライもまた時空を超える。ついに西暦2323年、最終決戦の舞台はハイテク高層ビルだ。どうして?

スーパーファミコンを代表するクソゲー、或いは奇ゲーとして、既に数多くのサイトが取り上げているビッグタイトル。確かにケムコが捌いたSFC版(1993年)は突っ込み所が豊富で、他に類を見ない凄まじい作品に仕上がっているのだが…城みちるの歌う主題歌の導入など、確信犯的な「日本観の異常演出」が日本企業によって追加されたという事実は非常に重い。日本人自らがガイジンさんの真似をして、受け狙いの悪ふざけをしたがる傾向に対しては、特に敏感になっておくべきだろう。

また、ここで紹介したDOS版はSFC版と比して、フィールドデザインやレベル構成、各種演出面が大きく異なっている。若いサムライは、刀を手にして
「マイソード!」と喜ぶこともない。刀を失って「オーノー、マイソード!」と悲しむこともない。もちろん、城みちるが歌った演歌調のBGMもない。フルーツバスケットをゲットした時のハレルヤも、音程が外れていてなんだか少し変だ。

80年代のアメリカを席巻した日本ブームの忘れ形見。これが日本人の手を介さない、プリミティブなサムライの姿である。SFC版と比較してしまうと、ややおとなしく、まるで地味なゲームのように錯覚してしまうのには注意したい。公園にある簡易トイレと同じことだ。優劣をつけようとしたところで、その状況は「ひどい有様」か、「もっとひどい有様」のふたつの違いでしかないのである。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Vivid Image (開発元)
KEMCO帝国 (SFCリメイク版発売元)
Chris Lawson's Web Page (髭面)
スタジオHEGE (昭和生まれの坊やたち)
うさちゃん王国 (マックに消されたドナルドいじめ)
ノーガード万歳 (ケムコ公認)


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