WWII: Iwo Jima
Valu Soft / 3LV Games, 2001

「攻略予定は5日間、死傷は1万5千を覚悟している (H.スミス海兵中将)」 しかし、予想を遥かに上回る日本軍守備隊の激烈な抵抗により、36日間に及んだ交戦が齎したものは、米軍二万八千余名の戦死傷者、日本軍二万余名の戦死者。張り巡らされた地下壕に終わらない艦砲射撃、空中戦、分断される司令部、敵陣地への斬り込み、玉砕に次ぐ玉砕。東京都小笠原村硫黄島、戦後は米軍、後に自衛隊の基地となった亜熱帯の島の悲劇が、アクションゲームになってしまいました。


わかりやすい構図 ジャングルに旭日旗はためく日本軍の秘みつ基地。プレイヤーはもちろん米軍兵士となり、2人の部下を引き連れて幾多のミッションをこなしていく。
水木しげるの漫画に出てきそうな 南方戦線を闘う日本兵のトレードマーク、首筋を覆う帽垂がそれらしい雰囲気。重火器・弾薬が詰まっているであろう木箱に怪しげな日本語もどきが。
お馴染みの勢力図 タラワ環礁、マーシャル諸島、マリアナ諸島…日本の占領地が徐々に侵食され、ついに硫黄島へ至る。本土空襲中継基地として重要な島だった。
艦砲射撃で変形した山 摺鉢山に星条旗を掲げる6人の海兵隊員。NYタイムズ紙のトップを飾ったこの写真で彼らは英雄と賞賛されたが、うち3人は後の戦闘で亡くなった。
眼鏡っ子萎え 亀甲フレームの眼鏡が妙に生々しく、戦地に駆り出されたお父さんという風情の日本兵。ヘルメットかぶったほうがいいんじゃないかな、と思います。
正々堂々並ばなくても… 大陸系の顔立ちが印象的な兵士三人。守備隊には軍属として多数の朝鮮人が徴用されていたらしい。何か物陰に隠れる位のことはしたほうが…。

耳を澄ませば ブッコローシテヤルゾ! 甲高くイントネーションの狂った早口で タスケテ! 日本兵が何事かを叫びながら カカーテコイ! 襲い掛かってくるのが分かるだろう。第二次世界大戦の日本軍を真っ向から扱った作品としては、本土決戦シミュレーションパールハーバー便乗アクションのふたつが思い起こされる。前者は日米両軍どちらの立場にもつけること、後者は史実と無縁のお手軽コンバット・フラシムに終始していることなどから、抵抗感がかなり軽減されていたように感じるのだが…。

当該タイトルに関しては、
初代LithTechエンジンを用いたお買い得路線ソフトとは言え、淡々と進行する内容にゲームらしい”逃げ場”がなく妙に殺伐としており、かなりの嫌悪感を抱く層がいるのではないか…とも思われた。一方、特別の感情を持たない大多数の人間にとっては、良くも悪くもValu Softブランドのいい加減さが鼻につく。ともあれ、かつて同じ島で殺し合い傷つけ合った心ではなく、いま、手を取り合い抱き合ったという心こそ、人間の本質であると信じたいものだ。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Valu Soft (発売元)
3LV Games (開発元)
大日本帝國陸海軍史料館 (軍装品・遺構・遺跡など)
硫黄島協会 (遺品返還情報など)
Iwo Jima (摺鉢山の6人の顔写真など資料多数)
硫黄島探訪 (各種関連情報・おすすめ)


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