Legends
TakeOver / OtakInc, 1999

フィンランドで開催されたAssembly '99 において三位入賞を果たしたLain、そしてLegendsの前年度、TakeOver'98にエントリーしやはり二位の座を獲得したCOAL。いずれもブラウザ上で展開するJAVAを用いたメガデモである。狂信的とさえ思われるようなジャパニメーションへの傾倒は留まるところを知らず、模倣の対象となる作品はマニアックの度合いを増していき、いよいよ病状の深刻さを浮き彫りにする格好となった。「オタク」という呼称にマイナスイメージのない(らしい)うみのそと。


Lain #1 テレビ東京系列で深夜にひっそりと放送されていた、同名アニメ番組にどっぷり漬かったデモ。参考までにブラウザ上での実行画面全体を掲載した。
Lain #2 おそらく実際の放映画面をキャプチャしたものだろう。俗に言う電波系の作品だったらしい。ポリゴンのカラスがただ一羽、画面を虚しく横切ってゆく。
Lain #3 今度は主人公の女性を無理矢理なかんじでポリゴン化。目のあたりはテクスチャで誤魔化せないものなのか?これではまるでバセドー氏病だ。
COALl #1 どれもこれも、オープニングから分かり易い展開で非常に素晴らしい。お気に入りのキャラクタにエフェクトをかけて楽しむ一種のファン・フィクションか。
COAL #2 スレイヤーズはShadow Warriorにおいてもその存在が確認されている。画像はおろか、BGMまで流用する一貫したパクリ精神に驚きを禁じ得ない。

注目すべきは、ジャパニメーションの影響が作品の一部に留まらず、製作チームの一貫したテーマとして扱われ、類似デモを断続的に生み出しているという点にある。もはやそれは演出の小道具という域を越え、ジャパニメーションなるものを無批判に丸呑みした、発展性のない彼らの精神を映し出しているとさえ表現できるかも知れない。病巣は今も確実にその領域を広げつつある。

しかし、様々な分野で将来性を期待されているJAVAに注目し、ぎこちなく覚束ない動きとはいえ、ブラウザ上で3Dオブジェクトを展開する技術力・表現力に目を見張るものがあることは否定できない。それが局所的な凄みではあるにせよ、新しい創造の息吹は充分に感じ取れる。

今後は和製アニメに対する無条件の憧れ、そして安易な模倣から脱却し、むしろこれを踏み台と捉えオリジナルを超えるべく、自らの感性に基づいた新たな平野への跳躍が必要と言えるだろう。つまり、あんまりマイナーなアニメをモチーフにするのは、訳が分からなくなって困るから止めて欲しいということだ。和製アニメーションについては関連知識の乏しい、筆者の痛切な願いである。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

OtakInk (開発元・要JAVA・要ActiveX)
Takeover Demoparty (コンテスト主催者)
Assembly '99 Compos (コンテスト主催者)
DEMO99 (メガデモ情報サイト・お勧め)
ガバチョの部屋 (アニメ雑誌の創刊号など)
Aiken Online Shop (健康食品と自然食品)
Pioneer LDC (Lain配給元)
legends.zip / lain.zip / coal.zip (デモのダウンロード)


   
PREV BACK