love creation MAX
The Party / Inf, 2000

世界3大デモコンテストのひとつ、デンマークで開催されたThe Party 2000において、見事優勝の栄冠に輝いたデモプログラム(メガデモ)。一昨年、The Gathering 99に出品されたYume 2000に引き続き、日本人女性を強く意識したバーチャルアイドル・プロジェクトが勝利を収めた格好だ。相変わらずのテーマを推し進めた内容構成もさることながら、特筆すべきはついに、本当の日本人がチームとしてその制作に関与してしまったという事実だろう。東京涼音堂/Quietmodeの謎に迫る。


誰? 何の変哲もない、淡々としたテクノ系BGMに被さる唐突な女性の呟き声 「きみとぼくは女の子の漫画雑誌」 序盤数秒で早くも度肝を抜かれる展開。
キョウコです ふて腐れた表情で無機質感あふれたコンクリートの街をうろつき回る彼女。今回の主役もアイドルらしからぬその糠味噌臭い容姿が堪らなく切ない。
地下鉄構内 重体は3人怪我が31人となっております。営団地下鉄によりますと午前9時3分頃・・・地下鉄日比谷線脱線事故のTVニュースが遠くから聞こえる。
誰なの? 実は私もおんなじようなこと思ってました/おめえ誰だよ/キョウコです。Yume2000での看板三昧から一転、BGMへ断続的に混ざる大量の日本語。
いったい誰が面白くないって言ったのかしら? (女が独白口調で)「いったい誰が面白くないって言ったのかしら?」(男がそれに同意するように)「おやおやぁ、その通りだよねえ」 頭が痛くなる。
夜を走る プロモーションビデオ風の演出は健在、無意味のようでいて、やっぱり無意味なカメラワークがアイドルを追っている。線条ノイズと漢字が味わい深い。
誰なんですか? 最後の最後まで誰だか良く分からない写真が多用されている。無茶苦茶な日本語のサンプリングに耐えかね、耳を塞ぎしゃがみ込んでいるのか。

当該作品においてそのBGMを担当したのは、日本人によるテクノユニット Quietmode。詳しい経緯は不明だが、主催者である星憲一朗氏は 「1998年、北欧のオタク少年達が展開するDEMOコーディングを題材に制作された書籍 『コーディング・スタイル』 の取材」 を通じ、INF のメンバーらと知り合ったらしい。同氏は東京涼音堂なるアンビエント・レーベルを立ち上げており、そのサイト上でも 「ノルウェーと日本、北極を越えた合作デモ優勝」 について大きく取り上げられている。

BGMへ散りばめられた各種の日本語はしかし、恐らくINF側が後付けで挿入したものと思われるが、同胞による彼らへの素材提供や各種の助言が為されたであろうことは想像に難くなく、Jap in the Box として対象作品の”純粋性”が疑われる結果を招いている。一部好事家の間でマニアックな人気を博したアメリカ原産アニメ、サウスパークの
天皇ネタが、実は日本人によって作られていた、という例もあるように、作品の背後に潜む”売国奴”の影には警戒が必要だろう。

脱線事故を報じるTVニュースの音声を除いては、いずれも何らかのアニメ作品からセリフを引用した線が濃厚である。これも演出手法のひとつ、と割り切ってしまえばそれほど気にはならないかも知れない。Yume 2000から約一年、そのスタンスが確固たる世界観に昇華しつつある力作だ。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

The Party (コンテスト主催者)
東京涼音堂 (お茶の音楽)
DEMO99 (メガデモ情報サイト・お勧め)
富久信介・17才の生涯 (脱線事故の被害者)
PC Gamers Circle (気楽に行きましょう)
inflcmax.zip (デモのダウンロード)


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