Martian Gothic
Unification
Talonsoft / Creative Reality Software, 2000

西暦2019年、6月17日。Stay Alone, Stay Alive... 謎のメッセージを残し消息を絶った前回の惑星探査チームに取って代わり、遺棄された火星基地”Vita”へ降り立つ3人の調査員。そこで彼らが目にするのは、色とりどりのキーカードでわざとらしくロックされた鋼鉄のシャッター、アイテムひとつで動き出す”壊れた”機械設備、そして基地に蔓延した恐ろしい疫病によりゾンビと化した”Vita”勤務員らの変わり果てた姿だった…赤い砂漠の奥底に眠る戦慄のMartian(火星人)文明、火星史に秘められた古の呪いへ挑む視点切り替え型ADVに、日本人隊員 KENZO UJI (25)の角刈りを見た。


KENZOがゾンビを撃つ。撃って撃って撃ち捲る。システムも雰囲気も「バイオハザード」の露骨なパクリだ、などと言う不埒者は特にめった撃ちである。
マザーコンピュータ”MOOD”のリラックス・チェアに導かれ、KENZOの意識は基地の隔壁コントロール機構と結び付く。扉の開け閉めをするためだけに。
脳内コンピューティングによる夢の世界はKENZOの原風景を反映した質素な和室。鈴の音に共鳴し掻き鳴らされるShamisenが開かずの障子を開く。
庭の景色はKENZOの持つ「東京の実家の写真」そのもの。気が付くとBGMは尺八系インストゥルメンタル。他の2人をほったらかし癒しに浸ってみる。
Mai Lin さんの居室は火星基地という設定から逸脱した色鮮やかなインテリアでいっぱい。提灯、壷はとにかく暖炉とかはリフォームのし過ぎだろう。
食堂のテーブル、至る所に謎めいたスポーツドリンク風のボトルが放置されている。お馴染みテクノ系カタカナフォントで「アロア」と読めるだろうか?

「典型的な今どきのテクノヒッピー」 「高い知能を持つが現実逃避しがち」 「必要に応じた最小限の社交性」 ゲーム中、セーブポイントを兼ねた端末からアクセスできるデータベース、KENZOの”身上調査票”にはそんな人物評価が添えられている。全体を要約すると 「頭はいいけど変な奴」 ということらしい。『とびきり新鮮そうだ』 手持ちの Satsuma なる携行食料 (仔細不明) を口にして 『見た目ほど新鮮じゃなかった…』 と残念がるあたりは、そうしたキャラクター像の演出なのか。

めくるめくゾンビ狩りはバイオハザード(PS・1996)から、複数の登場人物をリアルタイムに切り替え進行するゲームプレイはそのバイオハザードの原点となった往年の名作、伊丹十三監修
スウィートホーム(FC・1989)からの翻案と見て間違いないだろう。ストーリー補完のためのリプレイとして別キャラクタを操作するのではなく、同時に3人動かしてみるというのは確かに面白い趣向だ。

この期に及んで Alone ine the Dark や Ecstatica を持ち出しゲーム通を気取るのは良くない傾向である。バイオハザードは斬新で素晴らしいゲームだったと潔く認めよう、あの心底下らない謎解きやパズルを除いては! また、作中のNPCがパスワードのメモ書きを机の引出しや、絨毯の下などに保管しているというのも良くない傾向である (しかもその多くが数字のみ四桁や分かりやすい単語群)。Vita のシステム管理者はEUCの徹底とセキュアな資源管理に尽力すべきだ。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Talonsoft (発売元)
Natural Life Lover (猫とりと三味線と献皮)
お気楽クラブ (マックとバイクとペット)
ゲーム貴族 (ファミコンCMなど)
RetoroM@nia.net (甘い家リメイク)


BACK