Die Hard:
Nakatomi Plaza
Sierra Entertainment / Pirania Games, 2002

「社史に残る実り多き一年に感謝します」 ナカトミ投資グループ副会長 Joseph Yoshinobu Takagi 氏の挨拶は、温かい拍手と共に迎えられた。ナカトミ・グループの業績が好調だったこの一年を締め括るクリスマスパーティーには、招待された大勢の関係者とともに、ジョン・マクレーン(33)公務員と、Nakatomi の女性重役として辣腕を振るう別居中の彼の妻、ホリーの姿があった…。ロサンゼルスのハイテク高層ビル Nakatomi Plaza を襲ったテロリスト風強盗団に、生足の中年男性がランニング一枚で敢然と闘いを挑む、お馴染みのアクション映画 シリーズ第一弾のFPS化タイトル。


アクセスコード?俺の誕生日だよ ナカトミ・トレーディングの社長にして、ナカトミ・インベストメント副会長の肩書きを持つタカギさんを演じたのは、日系二世の俳優 James Shigeta さん。
原作では13人しかいないはずのテロリスト ビルのなかにはテロリストと和風オブジェクトがぎっしり詰め込まれている。書画に目を奪われマクレーンの手元も狂いがち。どちらも厄介な存在だ。
オフィス天水 エアダクトの友、ジャンボジェット爆破や薄暗い室内のスナップ撮影にも欠かせないアイテム。原作でも小道具としての存在感が際立っていたZippo
復讐の会議室 情報端末秘みつのアクセスコード。「東京の本社に行って聞いてくれ」 頑なに返答を拒んだタカギさんがあっさり殺された部屋のジグザグテーブル。
やあどうも どもどもども Ozuですぅ〜 冒頭の挨拶に名前の出ていたOzuさんもゲーム後半に登場。ナカトミ・バイオテクノロジー研究所のひとコマ。原作では見られないレア日本人キャラ。
Backup Arrived ! やっぱりあった道場の畳マットに寝そべるSWAT約一名。スポーツジムに併設された安らぎ和空間。容赦ない弾丸の応酬には、礼節など無意味だ。
鳥居と椿とマシンガン 小奇麗に纏められた内装はいかにもありがちで可もなく不可もなく。取り立てて妙な部分も見当たらない。この手の穏当な表現が一番困るのだが…。

「敗戦で全てが変わりました」 日系商社主催のクリスマスパーティーを訝るマクレーンにタカギ社長が穏やかに答える 「何でも受け入れるようにしています」。旧姓を名乗る妻を問い質せば 「(ここでは)既婚者は昇進に不利になるから」 …映画が公開された1988年当時、ガイジンさんには侵略的とさえ感じられたであろう日本企業の大躍進を背景として、首謀者ハンスの 「悪どいやり口で成長した企業に制裁を加える」 というロジックはそれなりに現実味があったのだろう。

1937年京都生まれ、若くしてアメリカに移住し一流大学を出、エリートコースを歩き続けたタカギさん。アクセスコードを喋らずに死ぬ社長の姿は”脅迫に屈しない強さ”を描いたわけではなく、遠まわしの皮肉のようにも映る。しかしこれらはもちろん原作映画そのものに対する指摘であり、ストーリーを忠実になぞったに過ぎない当該タイトルにその責を追わせるのは無理があるというものだ。

元は Duke Nukem 3D のトータル・コンバージョンとして開発が始まり、後にHalf LifeのフリーMODへ転じると、最終的には製作中途で LithTech Engine による商用ソフトに移行したという
異色の経歴を持つ作品。映画と殆ど同様のストーリー展開には意外性がなく、物語を再確認しているような印象が強くなるのはやむを得ないところか。過去、No One Lives Forever でもナカトミ・プラザに言及したが、書画を大きめに貼り込む構成などかなり近しいテイストに仕上がっているのが面白い。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Sierra Entertainment (発売元)
Pirania Games (開発元)
Max Cady's Zippo Shop (ジッポー屋さん)
The Internet Movie Database (映画情報サイト)
Planet Die Hard (ファンサイト)


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