Smart Start Japanese
Syracuse Language Systems, 1998

SPEAK JAPANESE TODAY!いかにも扇情的な売り文句がパッケージを踊り狂う、ガイジンさん向け日本語学習ソフトの怪作。平仮名や片仮名の読み書き、リスニング、文法などに関して、イラストを多用したミニゲームやクイズ仕立ての問題を多数収録。音声認識機能の草分け的存在であるDragon Systems社の”Dragon Speech”テクノロジーを採用、同梱のマイクを使った発声練習もサポートしており、非常にアグレッシブかつポジティブな日本語へのチャレンジが可能となっている。


タイトル画面 さあ、マイク(メイド・イン・フィリピン)の用意はできたかな?決してスマートとは思えないタイトル画面の古風なイラストに、否が応にも期待は高まる。
ざぶと○ まずは単語穴埋めゲームで頭の準備体操だ。レベルが進むにつれ、「ぎゅうにく」や「じどうしゃ」など、濁点拗音入り混じった名詞が登場するぞ。
金髪、タンクトップ、筋肉 ひと山400円のリンゴを買い、バナナは高かったので止めにして、代わりに赤いブドウを200グラム。全く違和感を感じさせない生活のヒトコマである。
はじめまして。わたしはケンといいます。あなたは? サングラスを外し筋肉男が今度は図書館へゆく。まず女性に声をかけ、出身地トークを軽くこなし、そのまま映画館へ。違和感のない展開である。
七三分け トランクス一丁の中年男性による人体ジグソーパズル。頭や目、首、肘、膝などパーツごとに分解されたピースを、音声の指示に従って選び出そう。
食べ物ビンゴ 連想クイズとビンゴゲームを掛け合わせた、言語学習支援の画期的システム。「白いです」・・・「穀物です」・・・「調理して食べます」・・・正解は?

果てしなくチープなイラスト、ぬるま湯加減の作りこみ、さりげない違和感匂い立つ状況設定。ビギナーズレベルの言語学習教材としてはこの辺りが限界なのかも知れないが、マイクに向かって喋りかけた単語や会話文の発音をチェックし、その可否をかなり正確に判断している音声認識システムは決して侮れない出来。イントネーションを少しづつずらしてその限界点を探るのも一興だ。

しかしそれ以上に侮れないのは
タンクトップ筋肉男の存在だろう。核物理学専攻の大学院生という設定らしいが、疲れ切ったサラリーマンのような声で訥々と日本語を語る様に、どうしようもなく絶対的な乖離感が滲んでいる。日本人と思しき登場人物が皆無というのも妙な話である。

中国語やフランス語、ドイツ語、スペイン語、果てはヘブライ語にまで至る豊富なラインナップを揃えているシリーズで、パッケージのスナップを見る限り、そのシステムやイラストの類は殆どが使い回しのようだ。恐らく筋肉男はそれぞれのソフトで、それぞれの言葉を喋りながら、市場でリンゴを買ったり、図書館でナンパをしていたりするのだろう。あの風体でヘブライ語はないと思うのだが。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Syracuse Language Systems (開発元)
Dragon Systems (ガイジン向け日本語入門)
ZDNet JAPAN (大きなニュースサイト)


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