Test Drive 4
Accolade Studios / Pitbull Syndicate, 1998

往年の名車大集合、ポリスチェイスでお馴染みの元祖スーパーカー・アクションが帰ってきた!パトカーの追跡を振り切り世界の街を駆け巡る公道レーシングの原点的作品、7年ぶりの復活。ゲームであることに徹した心地よくいい加減な操作性、Glide対応の滑らかな映像と各種効果は、DOS時代の試行錯誤を懐かしい過去へと変える。世界6ヶ国にまたがるフィールド、なかでも Kyoto,Japan と題されたコースの日本再現性に目を見張った。京都市街の丁寧な雰囲気作りは賞賛に値する。


夏の日の午後 にっぽん堂より大原COFFEEを望む。背景に広がる青空と入道雲に吸い込まれてしまいそうな、京都の夏、昼下がりの一コマ。まるで写真のようだ。
看板群 左から関西セルラー電話、アイフル、そしてロッテリア。日本語看板を多用しながら、違和感ひとつ残さない絶妙なバランス感覚がポイントである。
漬物屋さん いかにも京都らしい漬物屋のミニワゴン。車体側面に大きなかぶの絵があしらわれている。漢字は潰れて判別不能だが、現地に実在の業者だろう。
三条名店街 三条名店街アーケード入口。飾りつけの祭り提灯もそれらしく雰囲気を盛り上げる。リンク先の写真を見ると、床面のタイルも再現しているのが判る。
ゴール地点 ゴール地点には祇園祭の八坂神社。朱色がかった独特の色使いも忠実に再現。モデリングは荒いが狛犬もいる。惜しくも柱の文字は左右が逆だ。
ムロ薬品店前 写真からテクスチャをおこしているため質感は実にリアル。これも京都に実在の店舗だろう。世界に羽ばたくムロ薬品。店の宣伝にはなるまいが…。
遊水路脇 警察車両は国別に用意されており、日本のパトカーはボンネットの黒い切れ込みや、旭日章のエンブレムもなんとなくぼやけた点として見て取れる。
スロット 看板の天地が逆になってはいるが、ゲームセンターに複数のプリクラやUFOキャッチャーの筐体がはっきりと識別できる。店内の奥行き感が秀逸。

未だ色褪せることのない”最高クラスの日本”。オブジェクトの配置バランス、テクスチャの裏表など細かい点を除けば、その自然でごくありふれた趣向の風景に、現地の様子を知る京都市民ではなくとも思わずニヤリとさせられるシーンが多い。いたずらに日本語看板を並べ立てるのではなく、その使いどころが絶妙で殆ど違和感を感じさせないレベルデザイン、これは間違いなく切れ者の仕業だ。この作品はゲーム史に残る、いや、残さねばならないだろうと力強く呟きたい。

何より舞台を京都に設定しながら、ゲイシャ絡みのイメージを用いることなくフィールドを構成したその勇気が感動を呼ぶ。「よく我慢できたな、すごいぞ」 としみじみ彼らの苦労を噛み締めるべきタイトルだ。無機質なビルの林立する市街地、喧騒に暮れる商店街から、遊水路としだれ柳の小道へ転じる動と静の演出も心憎い。プログラムの制約からVGA止まりの解像度が悔やまれる。続編にあたる
Test Drive 5では東京の街並みが描かれているが、こちらも期待を裏切らない労作だ。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Accolade Studios (開発元)
Pitbull Sydicate (開発元)
京都府中小企業総合センター (読んで字の如く)
八坂神社公式サイト (祇園祭の主催社)
JN3QCホームページ (無線傍受系)


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