Time Commando
Activision / Adeline Software, 1996

ポリゴンで形成されたキャラクタと、流れるように展開する背景動画とを合成した異色のアクションアドベンチャー。君は”タイムトラベル技術官代行”となり、軍の機密スーパーコンピューターのコアに感染したウィルスを絶滅させるため、歴史上8つの時代を制覇するというミッションを遂行せねばなりません。斬新なインターフェース、滑らかなキャラクターモーションはAdeline社の面目躍如といったところだが、Japanese Middle Age(日本戦国時代)と称するフィールドに残された課題は多い。


富士山麓にクンフー・マスターを望む 準備はできたかな?さあ、戦国時代が始まるゾ!富士山に石灯篭、枝垂れ桜、奥手に見ゆるはクンフーマスター(後述)。思わず帰りたくなる主人公。
土俵に相撲取り 丸腰のスモウ・レスラーに、ニンジャから奪った日本刀で挑む卑怯な男。力で捻じ伏せることしか考えられない西洋人の悪しき発想が、ここにはある。
ドラゴン 灼熱した炎の塊を吐き出す深紅の竜神。今ひとつ迫力に欠ける中途半端な体型に萎え気味。日本画と建物の造りは寺社運営の資料館といった趣。
アイコラ大仏 隠されたスイッチを見つけ出し、大仏を横にスライドさせろ!あまりにも不自然なドングリ顔。どうして色調補正をかけるくらいのことができないのか。
当然のようにニンジャ 大仏の裏には秘密の階段。そこには中国の兵馬庸と完全に混同された空間が広がる。ガイジンが泣いて喜ぶニンジャも登場、もはや死角はない。
畳ミステリー 畳はアメリカンなビッグサイズ。クンフーマスターの背中には”功夫”の刺繍が。手前に掛かっている仕切り紐は、京都の観光寺などに良く見られる。
四人の日本人 ウィルスが生み出した邪悪な敵があなたの行く手を阻みます。できるだけ早くこれらの敵を倒して先へ進まなければなりません。愉快な登場人物達。

Little Big Adventure(Relentless)でお馴染みのAdeline Softwareが放つ、タイムトラベル・アクションの最高傑作。躍動感にあふれたアニメーション、敵の攻撃を食らうとオーバーアクションでのけぞり返り、数秒間あらゆる入力を受け付けないストレス満点の操作感覚はTwinsen譲りか。西部開拓時代、中世ヨーロッパなど、それぞれの時代に突然放り込まれたような臨場感が秀逸。

いっぽう、日本的(或いは中国的)なイメージを秩序なく並べ立て、”これがニッポン”と胸を張る典型的な過ちを犯したタイトルとしても興味深い。「ウィルスが生み出した邪悪な敵」として登場するサムライ、鎧武者、腰元、空手家、忍者、相撲取り、禅僧、果ては農民までを、無差別にバタバタ薙ぎ倒してゆく主人公の勇姿。だが、変な飾りのついたクリーム色のスーツはひどく不恰好だ。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Activision (販売元)
SC Group (SUMO FAQなど)
伊賀流忍者博物館 (忍術の伝道とメンタルな忍者の実像)
James' Little Big Adventure (LBA関連情報)


BACK