Triple Play 99
Electronic Arts, 1998

毎年恒例のお楽しみ、EA Sportsブランドが誇るベースボールゲームの定番シリーズ。メジャーリーグ全30球団から1300人に及ぶ選手が実名で登場、各チームのホームスタジアムを完全再現、通常のシーズン戦はもちろん、プレイオフやホームランダービーなど5つのゲームモードを完備した野球ゲームとして隙のない出来栄えが嬉しい一品。ハイライトにも途絶えがちな実況中継と解説が寂しげな間を生み出す”アナウンサー機能”搭載。大リーグで活躍する日本人選手に焦点をあてた。


KKK 日本人メジャー進出の突破口を切り拓いた野茂英雄。巻き起こるトルネード旋風も今は死語か。ロサンゼルス・ドジャーズ在籍当時のゲームである。
背中で語る男 相手に背中を向けるお馴染みの投球フォーム。太腿の張り具合など、がっしりとした体格が良く再現されている。このアングルだと遠近感が少し変だ。
バッターボックスへ臨む ニューヨーク・ヤンキースの伊良部秀輝。顔面のテクスチャは一部選手の口髭などを除いて全て同じなのだが、あのふてぶてしい感じは良く出ている。
後姿 キャッチャーのサインに頷く伊良部。どういうわけか野茂よりもスリムなモデリングに疑問を抱かざるを得ない。唾を吐くモーションが欲しいところだ。
HASEGA アナハイム・エンジェルス所属の長谷川滋利。ユニフォームの刺繍が途切れているのも御愛嬌。にしても、スタンドの観客はぐちゃぐちゃ過ぎである。
こんにちは 鋭い選球眼で敵投手のスライダーを見送る長谷川。しかしそのボールはど真ん中へ突き刺さるストライクだった。スコアボードには無情の赤ランプ。

日本人メジャーの存在をビデオゲームという枠内で再確認するということ。海を隔てた遥かな大陸で逞しく生きる同胞へのエールとして、或いはガイジンさんの描き出す恣意的な日本人像へのアンチテーゼという意味合いからも、Jap in the Boxとして押さえて置かねばならない方向性だろう。移籍や新規参入の激しい世界、現状とは所属チームなど異なる点が多いかもしれないが。

現在から見てそのグラフィックに物足りなさを感じてしまうのは当然のことだが、当時のゲームにしてもかなり大雑把な印象を受ける。スポーツを扱った作品は、対象となる購買層にライトユーザーの割合が多いことと、システムの使い回しが比較的容易であり、実名で選手が登場しさえすれば充分ファンへの訴求力となるため、グラフィック面で立ち遅れるのがジャンル的な宿命のようだ。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Electronic Arts (開発元)
Tornado Boy (公認ノモマニア)
光文社 FLASH (97年8月19・26合併号で伊良部がワイドに発掘されている)
Mental Trainningo (高妻先生)


BACK