Thrust, Twist n Turn
Take 2 Interactive / Carts Entertainment, 1999

ありきたりな日本語には、もう飽きた。WIPEOUTやPODに代表される”お約束の近未来的世界観”の影響を色濃く受け継いだ、超音速カートレーシングの怪作。常識外れのスピード感、アーケードライクなドリフト志向の操作性。予想通りのフィーチャーにマンネリ感も漂うが、ジェットコースターのように捻れ、宙返りを描くコースデザインが齎すダイナミックな操縦感覚と、もっとダイナミックな日本語表現が斬新。Shadow City と題されたフィールドに、西洋人の希薄な倫理観が体現されている。


処女消失 下に小さく添えられているharbringerは前兆、前触れの意を持つ。処女喪失の前兆など、考えただけでわくわくしてしまうではないか。読点も意味深。
逆ソープ 明朝体とゴシック太字を組み合わせ、力強くそして大胆に逆ソープを謳い上げる看板。AVファンにしか分からないマニアックなワードチョイスが光る。
エログロ 中国語方面へ展開。イラストのタッチは電話ボックスに群がる安っぽい風俗ビラ、あるいは戦後間もない頃の猟奇系カストリ雑誌の表紙を思わせる。
古代アジア文字 更に蹂躙される中国語(らしき文字列)。演出面から看板の方向性に着目すると、この辺の流れはマツコでお馴染みのDethkarzに通じるものがある。
梵語 梵語方面へ進出。アジア的文字を多用することで見た目に新鮮な”別世界”を印象づけたい思惑だろうが、当然我々アジア人には全く通用しない。

各所に散りばめられたインモラルな単語群。何らかの成人向け日本語媒体から抜粋・コピーしたものと思われるが、逆ソープ、処女喪失といった文字列の選択には作為的な視点も感じられる。その意味を十分理解した上で、意図的にこれらの言葉を用いているのだとすれば、それはあまりにも常軌を逸した行動と言わねばならない。看板に目を奪われて何度コースアウトしただろうか。

もはや近未来の街並みに”謎めいた日本語”は欠かせなくなってきているような現状だが、これを黙認し続けることは、我々アジア民族へのなおざりな理解を放置することと同義である。「変な日本語を使うのは、みっともないから止しなさい」 時にはきちんと叱ってやることも大切だ。明朝体の極太フォントで高らかに処女喪失を謳い上げる、その狂った精神に喝を入れるべき時だろう。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Take 2 Interactive (発売元)
Carts Entertainment (開発元)
Tokyo Topless (和製エロサイトの老舗)
風俗資料館 (会員制変態図書館)


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