湾岸 Midnight Club II 街灯は火花を散らして根元からちぎれ飛び、今や凶器となって路面を滑りながら歩行者を跳ねて ゆく。バックミラーを真っ赤に染めるパトランプ、左右にぶれる無数のヘッドライト。30メートル先、右折して渡ることになる橋の上で、事故を起こした大型トラックのエンジンが火を噴いている。勝負をものにするのは誰か? それは終わってみなければ分からない。だが10秒後かそれよりももっと早く、レスキュー隊や警察官、顔だけは心配そうな野次馬連中が、あの狭い橋の上でストリート・レーサーに轢き殺されるのは確実だった。世界の夜を走る公道レーシングで、バーチャル東京観光を。 |
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ロサンゼルス、パリ、トーキョー。世界に名だたる大都市、地元レーサーとの熱いバトル。君はルール無用の暴走リーグ制覇を目指すニューカマー。 |
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GINZA 4丁目の服部時計店。夕暮れに行き交う無数の乗用車。三鷹書店や弁当カフェに目を奪われれば取り返しのつかない交通事故が待っている。 |
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東京駅丸の内口、延々と続く赤煉瓦の駅舎はもちろん、二基の円筒型排気孔
(吸気孔?) も再現。オレンジに白ボンネットは中央無線のタクシーか。 |
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トーキョー、そこにはストリート・レーサーが望む全てがある。例えばSHIBUYA
のバスターミナルへ至る繁華街の夜、手造り日本語看板の酒池肉林。 |
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蝦夷紫商店街。恐らく蝦夷紫ツツジの名から借用したのだろう…なんで急に蝦夷紫?釈然としない気持ちに、また薬局の看板が凄いセンスである。 |
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鮨屋の軒先、暖簾には「銀寿し(寿し銀?)」とある。Rockstar社謹製の自作日本語看板が大勢を占めるなか、資料写真そのままの引用は珍しい。 |
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鋼鉄トランスを支える木製電柱、下町のT字路をオレンジに照らす高圧ナトリウム灯。街の喧騒は一転、探せば「西岸眼科」の看板もありそうな風景。 |
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トーキョーの箱庭をぐるりと囲う高速道(首都高)も完備。GINZA出口付近、Imperial
Palace(皇居)を帝国宮殿と訳し下すくらいは大目に見るべきか。 |
ゴシック斜体、パッケージにもタイトル画面にも公式サイトにも、くっきりと浮かぶ「湾岸」ロゴ。しかしコピーライト表記や海外のレビュー記事に Wangan への言及はなく、あくまで Midnight Club II という商品名の”飾り文字”扱いで通っているらしい。しかし日本で「湾岸ミッドナイト」 と言えば週刊誌の連載漫画やそれを元にしたアーケード版、PS2版のゲームが想起され、なかんずく公道レーシングと言う題材まで共通していることが混乱に拍車をかける。両者に直接的な関わりは一切ない。しかし無論、「湾岸」を冠した狙いはまさしく”日本の公道バトル文化”を演出したかったからだろう。 |