Wipeout XL
Psygnosis, 1997

テクノサウンドで演出された先鋭的な近未来のイメージ、反重力が生み出す浮遊感と常軌を逸したスピード感が異彩を放つ、”Psygnosis的レーシングアクション”の続編にあたる作品。分かり易く小洒落たデザインとその一貫した世界観の影響は凄まじく、同一ジャンルで括られる数多くの、実に膨大な量の亜流を生み出すに至った。近未来を描く際には忘れずに。ガイジンさん独自の消化・吸収を経て必ずしも直戴的な形ではないが、エッセンスとしての日本(語)も当然のように存在する。


死霊の招き猫 ガイジンさんという生き物のフィルターを通して見れば、愛くるしいラッキー・キャットもご覧の通りの禍々しさ。手に持たせた小判に謎の漢字が光る。
変造カタカナ文字 原型を留めぬ無残なカタカナアレンジ。アルファベットとカタカナの融合が生み出した日本語の鬼子だ。Ninja TuneオリジナルTシャツを彷彿とさせる。
猫板 縮尺を大胆に無視した招き猫の看板編。一体何を宣伝しているのか知る由もない。オリジナルのPS版とはレベルデザインに多少違いがあるようだ。
日本車に限る 線対称の漢字風チームロゴ。「日本のAGシステムがエントリー」しているという設定だが、残念ながら前作登場したテツオ姉妹の姿は見られない。
ややかわいい 緑色した靄のなか、ボーリング場の巨大ピン看板の如く堂々と聳え立つ招き猫。オープニングのヒトコマ。背後のネオンサインに「化粧」の文字が…。

日本的な表現はごく一部、ちょっとした味付けとして用いられているに過ぎない。しかし、商業的に成功を収めた知名度の高い作品であり、その潜在的な悪影響に計り知れない爆発性を孕んでいる。「このタイトルで洋ゲーに開眼しました」など、従来のバタ臭く垢抜けない海外ゲームのイメージから脱却した作品と捉えられることも多いが、これはこれでかなり灰汁の強い一品だろう。BGMはテクノ系ミュージシャンが複数参加しており、なかでもFLUKE関連ムービーは凄まじい出来だ。

前作
Wopeoutからシリーズの持ち味ともなっているテクノ系カタカナ・アレンジは、現在我が国でも類似の発想に基づいたフォントが多く公開されており、中間色の多用、文字サイズの縮小と相俟って、典型的小洒落サイト作成三種の神器と化している。仕掛け人はパッケージやメニュー部分の構成を担当した、デザイナーズ・リパブリックと呼ばれるイギリスのアーティスト集団。洋楽ファンならば彼らの手によるCDジャケットを一度ならず目にしているだろう。漢字犯罪の第一人者だ。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Psygnosis (開発元)
Ninja Tune (謎のバンド集団・WEARZ必見)
Action Cat Postcards (猫まみれ)
Designers Republic (カタカナ表記されることの方が多い)
FLUKE (いろいろ置いてあります)
Wipeout推進委員会 (おすすめ情報サイト)


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